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○東方風神録 ~ Mountain of Faith.

キャラ紹介とネタバレ



上海アリス幻樂団長ZUN
2007/08/17

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■0.設定の目次
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■1.エキストラストーリー
■2.キャラ設定


*この先は、エンディング以降に係わる強烈なネタバレがあります
クリアしたか諦めたか、そもそもどうでも良い方のみ見てください


この先、一千里


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■1.エキストラストーリー
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紅葉の美しい博麗神社。
山の神様に神社が乗っ取られると言う心配は杞憂に終わった。何だかんだ
言って、霊夢は新しく幻想郷にやってきた神様達と和解できたのだ。
これから参拝に訪れる人間も回復していくのかも知れない、と思うと霊夢
はほっと胸をなで下ろした。

魔理沙「栗拾ってきたぜ」

霊夢「また山に入ったの?」

魔理沙「ああ、収穫の秋だからな」

霊夢「天狗に捕まっても知らないわよ」

魔理沙は味を占めたのか、こっそり山に入ってはめぼしい物を探していた。

霊夢「こんな大きな栗は見た事が無いわね」

魔理沙「化け物みたいな栗の木を見つけたんだよ。
あ、それと奇妙な噂を聞いたぜ」

霊夢「何よ。もしかしてこの栗が罠とか?」

魔理沙「この栗は関係ないが……。
この間の山の神様のいた神社なんだが、
『何やらもう一人の神様が居るみたいだ』
って、天狗達が噂してたぜ」

山の河童や天狗達も八坂神奈子と和解し、その結果、山に神社を構える事
が許された。神奈子は言葉巧みに山の妖怪達の信仰を集め、既に妖怪の山の
神として崇められているようである。
豊富な神徳を持つ神奈子を信仰する事は、山の妖怪にとって良い事ずくめ
だった。信仰は生活を穏やかにし、そして豊かにする手段として最も有効な
手段であったのだ。
ただ一つだけ懸念すべき面があるとすれば、山の妖怪が力を持ちすぎて麓
の妖怪とのパワーバランスが危ぶまれる事なのだが……。

霊夢「あら、神奈子はそんな事言ってなかったわよ?」

魔理沙「あいつは何か隠しているのかも知れないぜ。
そんな裏のあるような奴には見えなかったがな。
陽気だったし」

霊夢「確かにね、大体、日本の神様は陽気なもんなのよ。
ただ、一気に山の妖怪を味方につけた事も怪しいと言えば怪し
いし……。
もしかしたら、もう一人神様が居るかも知れないって事が何か
関係あるのかな」

魔理沙「怪しいぜ」

そう言えば、神奈子は神社ではなく湖にいた。それに本人は本当の住処は
神社ではなく山そのものであると言う。

だとすると、あの神社の本殿には何の神様が住んでいるのだろうか?

既に何か別の神様が住んでいて、神奈子は自由に神社を扱えないのではな
いだろうか?
考えれば考えるほど判らなくなり、二人は疑問を晴らす為に、再び山の上
の神社を目指した。

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■2.キャラ設定
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○楽園の巫女
博麗霊夢(はくれいれいむ)
Hakurei Reimu

種族:人間
能力:主に空を飛ぶ程度の能力


毎度お馴染みの巫女さん。博麗神社の巫女さん。

何者に対しても平等に見る性格である。ただ、仕事は妖怪退治である
為、妖怪に対しては厳しいポーズを取っているが、実際は人間にも妖
怪にもさほど興味はない。

ただ、今回は神様を巡っての騒動である。神様の代弁者としても、た
だの妖怪退治とは勝手が違って、戸惑い気味。

○普通の魔法使い
霧雨魔理沙(きりさめまりさ)
Kirisame Marisa

種族:人間
能力:魔法を使う程度の能力

幻想郷に住む、普通な魔法使い。蒐集癖を持つ。

ひねくれて見えるが、内実は誰よりも真っ直ぐ。いつも黒い服を着て
いるが、それは魔法使いは黒だと思い込んでいるのと、汚れが目立た
ないと言う理由から来ている。真っ直ぐである。

今回は霊夢が動いたから勝手に動いたが、異変らしい異変は起きてい
ない様に見える為、目的地に着いたら何を言えばいいのか考えながら
山に挑んでいる。

○1面中ボス寂しさと終焉の象徴
秋静葉(あきしずは)
Aki Sizuha

種族:紅葉の神
能力:紅葉を司る程度の能力

1面ボスの穣子の姉である。普段は姉妹で幻想郷の秋を司っている。
彼女らは余り戦闘は得意ではないが、人間が秋を邪魔しに来たので、
警告もかねて少々懲らしめてやろうと思った。

秋の中でも紅葉が一番だと思っており、妹に対し美しい紅葉を見せて
は、優越感に浸っている。
冬が来ると暗くなる。

○1面ボス豊かさと稔りの象徴
秋稔子(あきみのりこ)
Aki Minoriko

種族:豊穣の神
能力:豊穣を司る程度の能力

1面中ボスの静葉の妹である。普段は姉妹で幻想郷の秋を司っている。
彼女は毎年、里で行われる収穫祭に特別ゲストとしてお呼ばれされて
いる。収穫前に呼ばれないと、豊作は約束できないのだが、まぁそん
な事はどうでも良いかと、彼女も指摘しない。

いつも果物や農作物の甘い香りを漂わせ、静かな姉に対して優越感に
浸っている。
冬が来ると暗くなる。

○2面ボス秘神流し雛
鍵山雛(かぎやまひな)
Kagiyama Hina

種族:厄神様
能力:厄をため込む程度の能力

悲劇の流し雛軍団の長である。厄払いで払われた厄を集めては、ため
込んでいく。
その為、彼女の周りには素人目にみても判るぐらいの厄が取り憑いて
いる。

彼女の近くでは、如何なる人間や妖怪でも不幸に会う。ただ、彼女自
体は決して不幸にはならない。あくまでも周りにため込んでいるだけ
である。
そして、厄が再び人間の元に戻らないように見張っている。

○3面ボス超妖怪弾頭
河城にとり(かわしろにとり)
Kawasiro Nitori

種族:河童
能力:水を操る程度の能力

妖怪の山に住む河童である。ここ暫くの間、河童は滅多に人間の前に
姿を現さなくなったが、河童は人間を隠れて観察していた為、人間と
は仲が良いつもりでいる。

突然態度や口調を変えたり、ちょっと奇異な性格の持ち主だが、案外、
人見知りする。人間をみるとすぐに逃げる。

コテコテのエンジニアで、人工物をみるとすぐにばらしては、元通り
にする。その為の工具が、彼女の服にびっしり入っている。

今回は、山に入ろうとしていた霊夢達を追い返そうとしていたのだが、
それは山が緊急事態だった為、人間には危険だと判断した為である。


結局、霊夢達は警告を聞き入れようとしなかった為、にとりはこっそ
り山の奥へ入らせることにした。どうせなら謎の神様に会わせてみよ
うと思ったのだ。

すったもんだの騒動の結果、結局河童は新しく来た山の神を受け入れ
る事になった。

○4面中ボス下っ端哨戒天狗
犬走椛(いぬばしりもみじ)
Inubashiri Momizi

種族:白狼天狗
能力:千里先まで見通す程度の能力

妖怪の山で見回りをしている天狗。
視覚、嗅覚共に優れ、侵入者を瞬時に発見する。
侵入者を発見すると、まず簡単な攻撃で威嚇し、それでも手に余るよ
うだったら大天狗様まで報告に戻る。

彼女の部隊は普段、滝の裏側で待機している。
彼女は協調性の高い性格をしていて、忠実に任務をこなす。
妖怪としては珍しいが、天狗の社会では良くある事である。

ただし、妖怪の山には滅多に侵入者は無くていつも暇している。
待機中は、暇している近所の河童と、大将棋と呼ばれる非常に時間の
掛かるゲームを何戦も遊んでいる。

寿命が長い妖怪達にとっては、暇つぶしの手段を探すのも難しい。

○4面ボス里に最も近い天狗
射命丸文(しゃめいまるあや)
Syameimaru Aya

種族:鴉天狗
能力:風を操る程度の能力

妖怪の山の新聞記者。主に幻想郷の少女達のローカルニュースを新聞
にする天狗である。

今回は、白狼天狗から侵入者ありとの報告があった。こういう場合、
普段は自警隊リーダーの大天狗の総指揮の元、白狼天狗が交渉、及び
警備に当たる。

しかし、何故か大天狗は報道機関である彼女を呼び出し交渉を命じた。
彼女は首を傾げながら現場に向かうと、その疑問はすぐに氷解した。

侵入者は、彼女がいつも新聞のネタにしている人間だったのである。

つまり大天狗は、文が侵入者の事を一番理解していると判断して、目
的は何なのか聞き出せると判断したのだ。


彼女は手加減して戦った振りを見せ、わざと負けた。戦いもしないで
山に入れてしまうと、彼女が人間と繋がっていると疑われる可能性が
あったからである。

文は人間に屈した振りをして、最近現れた謎の神社に案内した。
大天狗には『侵入者の目的は山から迷惑な来客があったとの事でした
ので、天狗社会に矛先が向かないように、最近現れた謎の神社の様子
を見に行かせました』と報告した。

大天狗はその報告を聞き、ピンチをチャンスに変える働きをした文を
褒めた。
そして、下っ端である犬走に引き続き人間の監視を命令し、その謎の
神様の様子も探る事にした。


犬走の報告によると謎の神様は人間と戦闘になったが、遊んでいる様
子であり、遊びを楽しんでいるようだった。性格は極めて明るく、頭
脳は明晰。危険性は少なく、むしろ友好を築く事で、山の妖怪の生活
はより良くなるのではないか、との報告であった。

それから、天狗の頭領である天魔様と、山の神様の間で秘密の交渉が
行われる事になった。
何を話し合ったのかは公開される事はなかったが、結果はお互い山に
住む者として友好関係を築く事になった、と知らされた。


それ以来、天狗や河童は新しい神様を信仰するようになった。
信仰といっても、一緒に宴会をする程度の事だったが。

○5面ボス祀られる風の人間
東風谷早苗(こちやさなえ)
Kotiya Sanae

種族:人間
職業:風祝
能力:奇跡を起こす程度の能力

一子相伝の秘術を持つ人間である。
性格はいたって真面目で、自分の力に自信を持っている。時には過信
しすぎる事もある。

元々は、風の神様を祀る人間だったらしいのだが、秘密の多い秘術で
雨や風を降らす奇跡を起こしているうちに、周りの人間は秘術を行う
人間自体を信仰するようになっていった。

つまり、風の神様が起こしていた奇跡を、いつの間にか人間が起こし
ていると勘違いし始めたのだ。

それにより、彼女ら秘術を扱う人間は人間でありながら信仰を集め、
神と同等の扱いを受けるようになった。現人神である。

早苗は幼い頃から、口伝でしか伝えられていない奇跡を呼ぶ秘術をマ
スターしていた。子供でありながら奇跡を呼ぶ彼女は、多くの信仰を
集められる――筈であった。

しかし、外の世界は大きく様変わりしていた。神徳の多い神様でさえ
信仰する人間が激減していた。当然、人間でありながら神となった現
人神など、信仰する人間は殆ど存在しなかったのだ。


早苗は別に信仰がなくても、普通の人間として生活できるから問題は
なかったのだが、早苗が祀っている神様、神奈子はそうはいかなかった。

神様は信仰を失うと力も失う。神徳も出せなくなる。
それは神の死に等しい。

神奈子は決断した。人間から信仰を集めるには限界がある。これから
は妖怪の信仰を集める事も考えないといけない、と。

早苗はその具体的な計画を聞き驚いた。我が国には昔から『幻想郷』
という世界があった。その世界は今でもひっそりと存在しているのだ
という。幻想郷では外の世界で失われた(幻想になった)物が集まる。
つまり神への信仰も、幻想郷に移りつつあると考えられる。
そこで神奈子は、幻想郷に神社ごと移動すると言うのである。人間の
世界との決別であった。


人間の世界との別れは恐怖であったが、それ以上に奇跡を起こす力を
持っていた彼女にとって、奇跡の世界へ行く事は楽しみであった。

彼女は幻想郷の人間を正直なめていた。唯一の博麗神社を脅せば幻想
郷自体、自分達の思い通りになると考えていたのである。彼女は霊夢
に脅しを入れに行き、そして今回のように逆に痛い目にあってしまっ
たのだ。

幻想郷に住む人間は、彼女が思う以上に厄介であり、そして力を持っ
ている事を彼女は思い知らされた。

ここでは、彼女は特別な存在ではない。
現人神なんかではなく、ただの人間となっている事に気付いたのだ。
これからは幻想郷の人間として普通に生きていくしかないのである。

○6面ボス山坂と湖の権化
八坂神奈子(やさかかなこ)
Yasaka Kanako

種族:神様
能力:乾を創造する程度の能力

最近、妖怪の山に神社ごと引っ越してきた神様である。

八坂(無数の坂)という名前の通り、山の神様と言われているが、実
際は風雨の神様であった。
雨や風を司るという事は、つまり農業の神として祀られていた。

山の神様として祀られる事になった経緯は非常に複雑であり、その真
意を知っているのは神奈子と諏訪子の二人だけである。


神奈子のトレードマークである『しめ縄』は、蛇が絡まっている姿を
表現している。脱皮を繰り返す蛇は、復活と再生、永遠を意味してい
た。

だが、人間は寿命を知り、永遠を信じなくなった。
農業も風雨に対抗する術を手に入れつつあった。
山は火山や地殻変動で出来る事を知った。山を越える危険も失われた。

そう、人間は科学と情報を信仰し始めたのだ。
それと共に、彼女ら神々に対する信仰心は失われつつあった。


彼女は、信仰心を取り戻す方法を模索していた。
そして大きな賭に出る事にした。
それは
『神社を人間の世界から幻想の物とし、幻想郷で信仰を集める事』
だった。

現在残された信仰が全て失われ一時的に力を失うが、可能性はその方
がある。滅び行く過去の栄光より、可能性ある未来を選んだのだ。



――そして、彼女の企みは成功したように見えた。
予想以上スムースに幻想郷で神社は受け入れられ、早くも妖怪の山の
神様として祀られ始めている。

余りのスムースさに何度か疑問を持つ事もあったが、幻想郷の仕組み
を見ていると、その理由が何となく判る気がする。

幻想郷には博麗神社という神社が存在していた。
そこの神社は、信仰心こそ殆ど失われていたが、妖怪達に人気があり
いつも誰か入り浸っている妖怪がいると言われていた。

妖怪にとって神社は、恰好の遊び場となっていたのだろう。

神奈子は信仰の対象と共に、妖怪の遊び相手としても受け入れられた。
宴会も毎晩のように開かれた。

実は、神様は一緒に遊んでくれる事を望んでいるのである。お祭りと
は人間と神が一緒に遊ぶ事だ。日常を忘れて一緒になって遊ぶ事で、
神と人間や、人間同士の共同体としての連帯感を持たせる。人間が妖
怪に置き換わっても一緒である。

まさしくそれは、神奈子が望んだ『信仰』の形であった。




しかし、神奈子が持つ幻想郷の知識は乏しい。

幻想郷の妖怪には幾つもの勢力がある事を知らない。にもかかわらず、
山の妖怪達の信仰を集め、その代わりに大いなる神徳を与えた。
その事が、山の妖怪、つまり天狗や河童達の力が強くなり過ぎる事に
気付いていなかったのだ。
その事で、平穏な幻想郷のパワーバランスを崩す恐れがあった。

神奈子は、幻想郷のバランスを取る為にこれから麓の妖怪や人間の信
仰も得る必要があるだろう。

その為には、博麗神社を利用しなければ上手く事が進まない。
幻想郷で外の世界と同等の信仰を取り戻すには、まだまだ課題は残さ
れたままである。

○エキストラボス土着神の頂点
洩矢諏訪子(もりやすわこ)
Moriya Suwako

種族:神様
能力:坤を創造する程度の能力

守矢の神社に住む本当の神様。
山の神様であり、山に住んでいた様々な神様のリーダーでもあった。

遙か古代、彼女は驚異的な信仰心を得ていた『ミシャグジ様』を束ね
ていた神だった。
ミシャグジ様とは、生誕、農作、軍事、様々な事柄の祟り神であり、
蔑ろにするとたちどころに神罰が下るという恐怖の神様である。
その神様をコントロールできたのが諏訪子だけであった。
その為、彼女への信仰心は凄まじく、当時は神であると同時に一国の
王として王国を築いていた。

だが、そんな彼女の王国の元に大和の神々が侵略してきたのである。
王国を訪れた大和の神とは、神奈子であった。
大和の神々は、小さな王国を次々と自分の物にしていった。最終的に
全ての国を統一し、日本という一つの国にするつもりであると言った。


勿論、諏訪子は抵抗し当時最先端であった鉄製の武器を持って戦った。
しかし、神奈子は細い植物の蔓をかざすと、諏訪子が持っていた大量
の鉄の輪は、たちまち錆びてボロボロになってしまった。その神力の
差に敗北を確信した諏訪子は、潔く降参し王国を明け渡した。

そして、神奈子は洩矢の王国を手に入れたのだ。


しかし、洩矢の王国の人間は、土着の神であったミシャグジ様の恐怖
を忘れることが出来ず、新しい神様を受け入れようとしなかった。

神奈子は信仰心が得られないのならと、この王国を自分の物にするの
は諦めた。代わりに新しい神様を呼び洩矢の神と融合させて、その神
様を王国の中では『守矢(もりや)』、外では別の呼び名で呼び分け
る事にした。これにより王国を支配しているように見せたのだ。
守矢とは勿論、洩矢の事である。そして神奈子は、諏訪子の力を借り
て自ら山の神様としてこっそり君臨する事になった。


この王国を支配したと言われる新しい神様とは、大和の神話の名目を
保たせる為の名前だけの神であった。実際は、諏訪子が引き続き王国
を支配していたのである。現在外の世界の神様は殆どが大和神話に置
き換わったというのに、彼女は未だ古代の姿のままひっそりと信仰を
得ていた。



しかしながら、その長きに渡って得続けた信仰も、科学の時代となる
とどんどんと失われていった。

諏訪子はさほど気にしていなかったのだが、焦った神奈子は神社ごと
幻想郷に持ってくるという荒技を実行してしまった。

諏訪子が幻想郷で上手くやっていけるのか判らなかったが、最後の遊
びとして楽しむ事にした。何故、勝手に王国を捨て、幻想郷にやって
きた神奈子と揉めなかったのかというと、もう外の世界には未練が無
かったからである。自分の名前を知っている人間は殆ど居なかった。

何せ、最も近い人間であるはずの早苗ですら、諏訪子の事をよく判っ
ていないのだ。

早苗は今では神奈子の巫女であるが、奇跡を呼ぶ事が出来るのは彼女
が実は、諏訪子の遠い子孫だからである。
にもかかわらず、早苗は何故自分の神社に二人の神様がいるのかです
らよく判っていないという有様だ。

もはや、諏訪子は忘れ去られようが何だろうが構わなかった。むしろ
幻想郷で第二の人生を送る事が出来そうで、実際は神奈子に感謝して
いる。




さて、神奈子は風の神でありながら、何故蛇を模したしめ縄をトレー
ドマークにしたのだろうか?

その理由は二つある。

一つは、蛇が再生の意味を持っていたから。ミシャグジ様の恐怖に対
抗する為だ。


そして、もう一つは……。
諏訪子に勝った事をさり気なくアピールする為だった。

なんでかって?
諏訪子は蛙の姿をした神であり、そして蛇は蛙を食べる動物だからで
ある。
新しい王国の神事にも、蛙を生け贄にする事などを盛り込み、人間に
『この王国は蛙に代わって蛇が支配した』とアピールし続けた。


これが、諏訪子と神奈子がよく喧嘩する原因の一つだった。

本当は利害も一致しているし、凄く仲がよい。