あとがき  初めまして、みたいなZUNです。  この卯酉東海道は、展開無しでオチも無しですね。秘封倶楽部の二人が普段どういう会話を しているのかを盗み聴いたという内容です。ある意味ハッピーエンド。  隣の席に座っていた人が、二人の会話を聞いて心の中で突っ込みを入れていただけですね。 その突っ込みがナレーションです。ほんとか?  二人は平均的な若者より、少しだけ頭が切れるみたいです。頭の良い女の子は格好良い。  この話のテーマは、前回の夢違科学世紀と同じです。夢と現、ヴァーチャルとリアルのお話。 今のヴァーチャルをもっと頭の中で進めて想像してくださいまし。夢違より安心して聴ける (読める)CDになってる、よね?  良く、アニメやゲームは猟奇的な犯罪が起こる度にやり玉に挙げられます。その都度、リア ルとヴァーチャルの区別を付けろ、なんてお偉いさんが言ったり、誰だって区別してるに決ま ってるだろ、なーんて言う訳ですが、そんなん無理です。と言うか付く筈が無い。  天才は、夢で閃くという。心は体を捨て、現実の外に飛び出す事が出来ます。そこで得た知 識や経験は決して無駄ではない。ヴァーチャルとリアルの違いは、ソフトとハードの違いみた いなもんです。分けて使う事は出来ません。  だってそうでしょう?  そうでないと、音楽では人に影響を与えない事になってしまう。  音楽におけるヴァーチャルとは、存在するであろう音楽を再現する事だから……。  音楽活動する以上、リアルとヴァーチャルを区別するなんて言わないで、  区別出来ない事を意識した上で行動したい。 上海アリス幻樂団 ZUN(旅に出たい)